せびたん

リアメイドのせびたんのレビュー・感想・評価

リアメイド(2013年製作の映画)
3.1
こないだスーサイドスクワッドって言いたかったのにシーサイドスクワッドって言ってしまい、なんだか青春キラキラ系の映画みたいな気がしてしまったことをふと思い出しました。

この映画の鑑賞中、なんかそういうどうでもいいことをたくさん思い出しました。今はもうこの一個しか思い出せませんが。鑑賞が終わると同時に再び失われた私の(どうでもいい)記憶たち。本作を再度鑑賞したらまた蘇ってくるのでしょうか?そもそも記憶とはなんなのでしょうか?

というようなことを考えさせられた作品でした。そんなことばかり考えていたので本作の(どうでもいい)ストーリーとかあんま覚えてないのですが、その記憶もまた本作を再鑑賞することで蘇ってくるのかもしれませんね(←これは当たり前)。

本作一番の衝撃はエンディングテーマをドクターHIROが作詞作曲してたことかもしれません。ドクターHIROは「役者は滑舌がよくて当たり前」「芝居がうまくて当たり前」「演じるための鍛錬を積んでて当たり前」なんていう既成概念?私の思い込み?を根底から覆してしまう過激な存在です。一度彼の存在に気付いてしまうと忘れることは不可能です。

未完成であることが彼の完成形と申しますか。そもそも完成という概念とは無縁でありすぎて、完成なんて概念に実はたいした意味はないんだ、誰もが何らかの完成(理想形)を目指して生きていくことが善とされてるっぽい世の中だけど、完成することに意味はない、意味があると思っているのは幻想にすぎないんだということを確信させてくれるのがすごいというか。

次々と蘇っては消えていった私の(どうでもいい)記憶や忘れてしまって戻ってこない本作の(どうでもいい)ストーリーの合間に浮かぶ忘れることが不可能な彼という存在。本作はそのおかしみを堪能する映画なのかもしれません。いとおかし的な。

ていうか役者じゃなくて作曲家なんか?何者なの?誰か彼の詳細を知る人に彼のwikiのページを作成してほしいと心から願うと同時に、彼は何者でもないことを本質としているので彼については何も知りたくないと思っているのも事実かも🦆

桜塚やっくん、懐かしかった。
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