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イーダのmhのネタバレレビュー・内容・結末

イーダ(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

戦争の犠牲になった両親の痕跡を探すロードムービー。
主人公は見習いの修道女で、おばさんは元レジスタンスメンバーと設定モリモリ。
モノクロで撮影、スタンダードサイズの画面に独特な構図の撮り方と、ちょっと時代の流れに背くような、クラシカルな作風。
現代ポーランドの傑作との触れ込みで、評論家からも大好評!
とのことなんだけど、個人的には、全体から漂うおしゃれさが苦手だった。
あざとくね? これ。

ストーリーのキモは、ポーランドの市民が自発的に行ったユダヤ人虐殺。
このあたりはみなさんの感想読むまでわからなかった。
いったんはナチスドイツからかくまってくれたのに、その人たちが殺してしまう。(かくまっていることがばれたら自分たちまで収容所に送られるため?)そしてユダヤ人の土地や家屋・財産を横領してしまう。
こちらとしては、一般市民がまさかそこまではしないだろうと思ってみてるので、字幕を追ってても理解は追いつかない。
より正確にいえば、理解することを頭が拒否しているといった感じ。
あのあたりの反ユダヤ主義は想像をぜっするものがある。
ユダヤ人を虐殺したのはナチスドイツでしょ。市民はユダヤ人をかくまってあげてたんでしょ。くらいの軽い認識で臨んだら全然ついていけない。
解説読まないでわかるひとほんと少ないと思う。
隣人を殺していたというショッキングな告発かつ、めちゃ重いテーマなので、もっとわかりやすく伝えてほしかったというのもあった。
解説からではなく、作品からメッセージを受け取りたかった。
おばさんは戦後ポーランドで、司法の偉いひとになったとのことから、レジスタンスのなかでもコミュニストというのがわかる。
教会弾圧が終わったことなどもプロットに組み込んであるそうだけど、注意深く見ててもまずわからない。
先に解説を読んでから見るべきだったかもしれない。いや、まじで。
苦手ではあるけど、嫌いというわけではなくて、好きになれないという感じだった。
鉄板だと思ってDVD買ってしまったのは失敗だったね。
まあ、これだけ戦争映画見てたら、そんなこともあるか。
mh

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