ShinMakita

チョコレートドーナツのShinMakitaのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
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☆mixi過去劇場鑑賞レビュー転載計画(フォロワーさんに便乗編)
…マココさんに便乗。2014年5月17日 にシネマカリテで鑑賞。






ある夜、一人のダウン症の少年が人形を抱えさまよい歩いていた。〈おうち〉を探して、彼はひたすら歩き続ける……


1979年ウエストハリウッド。ゲイバーのステージにあがり派手な衣装で踊るオカマのルディは、ある朝ステレオの大音響に文句を言おうとアパートの隣室をノックした。無反応の部屋のドアを開けると、そこには14才のダウン症児マルコが置き去りにされていた。ヤク中の母親が昨夜逮捕されてしまい、身寄りもなくひとりぼっちになってしまったのだ。見捨てておけないと数時間側にいてやるルディ。しばらくして家庭局の職員がマルコを施設に収容するため現れるが、その乱暴な態度にルディは憤慨する。そしてその夜、施設を抜けだしアパートに戻ろうとするマルコを偶然見かけたルディは、施設に届けず彼を保護。自分がずっと世話してあげようと決心するのだった。地方検事局に勤める恋人ポールと相談し、収監中のマルコの母から保護権を委託されることに成功したルディ。ポールの家に越し、共に献身的にマルコを育てていくのだが、一年後、ポールとの〈ゲイ関係〉を問題視した当局が、マルコとルディを引き離し、再び施設に入れてしまう。ルディとポールは裁判を起こし、再び三人の〈家族〉として暮らせるようにと戦うのだが……




「チョコレートドーナツ」



いま全国のミニシアターで話題沸騰の作品を観て参りました。90分という尺が短すぎて、やや駆け足なのが弱点なんですが、かなりグッとくる作品でした。ルディを演じるアラン・カミングの熱演は特筆もので、それだけでも観る価値ありです。そして法廷闘争になってからは、予想外の展開に驚き脚本の巧さに唸ります。誤解と悪意のなかで必死に耐えて、真面目に〈親〉として生きるルディとポールの姿に感動必至。二人の愛を受けて、笑顔もチャーミングになっていくマルコの姿には涙……今年のベスト15には入る作品。法廷でのスピーチとか手紙とか、泣かせのアザトサを許せる方ならば、オススメしときます。
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