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チョコレートドーナツのparamoeのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
5.0

ゲイのカップル(ルディとポール)がダウン症の男の子マルコの親権を獲得しようと奮闘する。

ルディとポールの性格が対照的で、
ルディはゲイバーでショーをして自分がゲイだということをおおっぴらにして、愛に溢れて自分に真っ正直に生きるドリーマー。

対するルディは弁護士で、ルディに惹かれつつも社会的立場を気にして仕事場でもゲイだとは知られていない。

正反対なようで、でもどっちも間違っているわけでもないんだよなぁ、と映画の間じゅうずっと考えていました。



実際にあった話の映画化、ということで現実味があることに重きを置いているようで、
ルディがマルコにする、魔法の男の子のお話にも
「いつも不機嫌な妹ララベル」が登場したり、
マルコを「Young man」と呼んで子供扱いしなかったり。
マルコの母親も、刑務所に訪ねてきたルディにマルコの無事を確かめたり、本物の悪人ではないところも現実味があるなぁ、と。

印象的だったのが、
ハロウィンの仮装シーンと、マルコの持っているお人形。
マルコがフランケンシュタイン、
ルディがフランケンシュタインの花嫁でした。
フランケンシュタインも、マルコとおんなじ。
本人は何も悪くないのに、周りには迫害され、変な目で見られる。


そして、マルコの持つブロンドの青い目をした女の子の人形。
ブロンド、白人、青い目と揃えば皆に好かれる象徴のできあがり。
マルコの理想を具現化したのがそのお人形なんだろうなぁ、と。
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