トニー

フルートベール駅でのトニーのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
3.9
重い、苦しい...
この物語の構造上、観客側はオスカーの死を知りながらオスカーの生を見つめることになります。なので、犬のシーンとか母親の「電車で行けば」とかがより深く刺さってくるのですが...個人的に1番苦しく感じたのはトイレのくだり。偶然知り合った男性と何気ない会話をするのですが、ここがまあ切ない。その男性も元々は貧乏でオスカーと同じような境遇であったことが透けて見えます。しかし現在はウェブデザインの仕事に就き彼女と慎ましく暮らしている。ここで僕はオスカーの存在していたかもしれない未来というものを感じずにはいられませんでした。
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