B姐さん

ジュラシック・ワールドのB姐さんのネタバレレビュー・内容・結末

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

なんにも期待しないで「入園」したので、結構楽しんだ。
脚本を4人がかりでやった苦労も垣間見える、中盤から後半の展開がおもしろい。それに(ジュラシックシリーズ)初心者が観ても置いてきぼりにならないのがいい。
しかしハラハラドキドキが皆無だったのもこれまた事実で、「逃げろー!」となった昔の作品(スピルバーグのやつ)と比べると「あー早く、このお気楽な人間たちに災いが降りかからないかなあー」と不謹慎にもずっと思ってた。だからあの「空飛ぶ恐竜」が子守役の女性を捕食しちゃうところは「おおー」と興奮しかけたが、「いやいやいや、そのひとじゃないでしょー人選ミスだー」とも思ってた(子守り役のひと無害だったし)。

なんでこんな感情になるんかなーと考えたら、冷めた、スタンスをとった演出、端的にいえばユーモアの置き所が原因、、、とういうか作劇自体をパロディにしているからだ。作劇の中にユーモアを散らすんじゃなくて(スピルバーグはこれ)。でもなんだかんだ最終的に映画にノレたのは、監督の「これがやりたい」が随所に見られるからで、これが脚本の穴をうまく補ってた(例えで言うと、作戦会議では「ラプトル囲い込み作戦」とか言ってたけど、そんなこと全くやんなかった。だけどラプトル4匹との並走、ハイブリッド親分恐竜と4匹がコミュニケーションした後、振り向くとことかすごくいいわけですよ)。終盤の恐竜ワチャワチャも怪獣映画みたいに馬鹿っぽくてよろしい。ベタな伏線とまさかの伏線の塩梅も。

ただラストのTレックスの行動だけは疑問が残る。目の前の「生きた肉」をどうしてスルーしたのか。だから最後の咆哮から「後悔の念」が感じずにはいられないわけです。

@TOHOシネマズ(9/8/2015)
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