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ワン チャンスのBのレビュー・感想・評価

ワン チャンス(2013年製作の映画)
3.5
どん底から這い上がる系の話は手に汗握って熱くなる。応援したくなる。

前半はありがちなストーリーに少しだれたが、自伝ということで軌跡を知りたく観賞し、尻上がりに良かった。

メル友から彼女、妻になったジュルスと携帯屋の店長の存在が素晴らしい。
ポールの事をどんなに借金まみれで落ちぶれ家でゴロゴロしていてもそばで彼を支え彼の1番の支援応援者のジュルス。
彼女も店長もポール自身をそのまま受け入れそのままの彼を愛してくれ応援してくれている。
そんなひと達がいるからいじめられっ子で自信が持てなかったポールは立ち上がれたんだと思う。
それに比べて父親。
最後は丸く収まっていい話になってしまったけど、ポールが成功したから擦り寄って来たんでしょ。
やっと自慢の息子になったから。
「父親の成功は息子がうんぬん〜」の台詞はわたしには全く響く処か寒気がした。
息子がどんな容姿でも、無職でも落ちぶれていてもそのままを愛し子供が好きな歌う事を、温かく見守って応援して支えてくれる存在では父親は全くなかった。
それどころか彼の容姿やオペラを揶揄し、いじめられた事実にも全く寄り添ってくれずダメ出し。
ポールの成功の原動力はジュルスや店長やそのままの彼を支えようとしてくれる人達であって、彼らがいたからポールは自信を持てるようになって頑張れた。
ポールの成功を父親自身の成功に勝手に重ね合わせいきなり手のひら返して、擦り寄ってきて毒親でしか無い。

ポールのクライマックスの歌はほんと素晴らしく鳥肌。
オーディション番組BGTのYouTubeを観ましたが映画で細部まで再現されていてどちらも感動した。
勇気と希望をもらえる映画だと思う。
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