よーだ育休中

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

3.0
モナコ公妃となったハリウッドスター・Grace Kelly(Nicole Kidman)が王室や米欧との文化の違いに苦しみながら、モナコに迫る危機を救う姿を描く。実話を基にしたフィクション作品。


名前だけは何となく聞いたことがあったけど、どんな人なのか全く知りませんでした。Grace Kelly。

さらっと流されていたけど、ハリウッドで築いたアカデミー主演女優としてのキャリアを捨て去り異国の王室へ嫁ぐ決断そのものが凄い!

言葉も文化も違う異国の、それも策謀渦巻く王室へ身を置くだなんて、マリッジブルーとか如何程のものだったんだろうか。


映画自体に起伏はほぼ皆無。

●文化の違い
●大国に迫られる小国の立場
●ご主人(大公)とのすれ違い
●上手くいかない慈善活動
●秘書の裏切り疑惑
●離れていく相談相手
●戻れないハリウッド
●世間が自分を見る目
●かなり手厳しい実母
●モナコ(自国)の危機

最初からラスト15分くらいまでの間、ただひたすら、これでもかってくらいに苛め抜かれる。負けん気の強いGraceがしょんぼりしていく様は居た堪れない。

それでも最後には大公と和解。ささやかな反撃に王室内の密告者を摘発・追放するシーンは痛快。

モナコの仏併合の危機を救うため、各国首脳を集めた舞踏会を催し、愛と平和のスピーチで世界の注目を集め、仏の戦意を削ぐことに成功する。世間の目を気にして王室を去る決断が出来なかったGraceだからこその発想であり、このシーンは特に良かった。