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やさしい本泥棒のmakirakiraのレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
3.8
ナチス統治下のドイツ、共産党員の娘リーゼルが、田舎町の夫婦・ハンスとローザの元に引き取られる所から物語が始まる。

字が読めないリーゼルに、ハンスは本の読み方を教え、おてんばながらも思慮深く優しい子に育ってゆく。

久しぶりに良作を観ました。
愛情や、優しさがたくさん詰まった映画。
死神らしき人物のナレーションが、いいスパイスとなっています!

空襲をうけ、人々がじっと怯える防空壕の中での、ハンスが奏でるアコーディオンの音色が非常に印象的。
泣きたくなるような儚い音色…。

悲しい事だらけの現実の中では、喜びを見い出すのは至難の技と思っていました。でもユダヤ人の青年マックスが星空を見ただけで喜びが溢れていたのを見た時、逆に小さな事でもそれがとても素晴らしいと思えるという事にハッとさせられました。


「命あるものは全て、葉っぱでも鳥でも命のカギとなる秘密の言葉を持ってる。言葉は命だよ。」
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