映画太郎

やさしい本泥棒の映画太郎のレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
4.0
【 一万人のドイツ人が
頭を覆い 恐怖に震えている頃
一人のユダヤ人 ( マックス)が
星空を見上げ 神に感謝した 】

リーゼルの里親は
アコーディオン弾きのハンスに
その妻ローザ
そして
地下室に匿われた ユダヤ人 マックス

文盲なリーゼルは
実の母に 手紙を書きたい一心で
字を習う
父親になったハンスが 読み聞かせる
テキストは 【 墓掘り人の手引書 】

寒い地下室で
元気を失っていく マックスに
町長の書斎から 無断で拝借した 本を
読み聞かせるリーゼル

言葉は命だよ

地下室での 雪合戦 雪だるま
舌の上で 溶ける雪 生きてることの実感

厳しかった母ローザは
本当は優しくて 見た目ほど強くない

金髪のルディは
リーゼルのために 極寒の川に飛び込んだ

みんな いい奴だと 目頭が熱くなりかけた時
家族の別れは 突然にやってきた

君が 僕を生かしてくれた
それを 忘れないで
別れじゃない
僕は いつも君が紡ぐ 言葉の中に
生きている

ナチスのユダヤ人狩りに
ベルリンでは 7000人のユダヤ人が
地下に潜った
生き延びたのは 1500人

その影には 彼らを命がけで 匿った
ドイツ人がいたことを 忘れまい

【 私たちは 人として
当たり前のことをしたんだよ 】
映画太郎

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