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インサイド・ヘッドのきのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.0
ピクサー作品らしい、素晴らしい世界観と、そこから生まれる明快なメッセージ性と説得力が私は大好きなんですが、本作でも上手く作り込まれていたなと思う。

人の頭の中にはヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカという《感情の司令塔》がいて感情を操作している、という設定。
まずそこからしてよく思いつくなと笑。
しかしこの設定の強さを、設定だけで終わらせないのが、各所に見られる細やかなメッセージ表現。

カナシミって意味あるの?人生楽しいことだらけ、ヨロコビだらけだったら良いことだらけじゃない?…と思っていたであろう《ヨロコビ》。
彼女が《人の悲しみを理解するには自分もカナシミを理解していないといけない》という事に気付いてカナシミを見直すシーンや、
最後はカナシミとヨロコビなど、《いろんな感情が入り混じった感情》を思い出として積んでいく描写など、見事。
はぁーっ、なるほどなぁ、と思わず唸りました。
だって、考えて見たら主人公のライリーも、中身の感情たちも、まだ11歳かそこらなのだから、未熟で当然。
《何の問題が?》 …まさにこれですね。

子供の感情の成長をこんなにもユーモアたっぷりに描けるのは、流石です!
途中の2次元になったりするシーンも描き方が面白い(笑)
き