このレビューはネタバレを含みます
カナシミ最高!
ポイント『府に落ちる』
この映画は堅実だなと思った。スッキリ終わる。何故かと言えば、起こっていることは日常的な事だから。引っ越してきて不安になって、自分ではどうしようもできない気持ちが湧いてきて、家出をしてしまう。でもふと思い返すと、寂しく悲しくなって、家族と会うために家へ戻る。
これは家出だったが、こういった一連の思考は誰もがしているだろう。あるきっかけで落ち込み、やりたくないことをやってしまうが、最後は共感してくれる人と話して落ち着く。
つまり、この映画においてライリーが行うことは現実の我々と同じだから、内容が府に落ちる。スッキリしているわけだ。
府に落ちる現実を、感情達の大冒険&ギャグで演出しているのがこの映画。その為、行き着くテーマは「日常的」なものになってしまう。スッキリして分かりやすい。というより、分かっていたことを分かりやすく説明された感じ。だからこそ、観賞後のインパクトには欠けてしまう。
しかしギャグとCG のレベルは凄まじい!とにかくカナシミが最高すぎる。なんなんだあの絶妙な「デブ感」は(笑)。
前述した通り、ピクサー特有のどぎつさはギャグの面で炸裂してた。ナチュラルに行われるいじめ、殺雲、感情達のやり取り…挙げればきりがない。直接テーマと結び付いてればな…。
まぁギャグシーンでも、1つの感情にしばれて良いことはない、ってことが全面的に押し出されてたな。例えヨロコビのようなプラスの感情でも。
「インサイドヘッド」総括
感情達による皮肉混じりの痛烈爆笑ギャグによって進められる、子供の葛藤と成長の物語。
を通して、自分の行動や心のなかは多面的であって、それは自分だけでなく世の中のもの全てがそう。多面的だからこそ幸せなんだよ、ってことを伝えたい映画。だったのかな。