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インサイド・ヘッドのtAeKoのネタバレレビュー・内容・結末

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカ。それぞれの記憶が玉になって保管されていく。
そして、特別な記憶は島となり、本人の性格を作っていく。
記憶は興味がなくなると排除され、忘れられることも。。。この設定がとても素敵。

ヨロコビは、ライリーが新しい学校での自己紹介の時、カナシミが触れたことで、楽しい思い出の記憶も、もうない昔の思い出、と悲しい記憶の見方に変わってしまう。ヨロコビは、カナシミに特別な記憶に触れさせないようにする。


ヨロコビとカナシミの2人がいなくなることで、ライリーの感情を支配するのはイカリとビビリとムカムカ。そんな状況が続くうち、ライリーの人格を作っている島が崩れていく。

人の中には、ヨロコビだけでなく、カナシミもないとだめ。しっかりと悲しめるから、次に進める。カナシミと向き合えずにいると、そのうち、感情の機能もしなくなっていってしまう。
自分がどの感情を優勢にさせるかで、同じことが起きても捉え方とか、記憶の残り方が違う。いい体験をいっぱいしてても、それをヨロコビの記憶で保管し続けるか、カナシミの記憶にしてしまうかは、自分次第。
実は、自分の中にも、自分で思っている以上に素敵な記憶が眠ってるかも、と感じた。
辛い時はきっと、性格の島が不具合を起こしてるだけで、本当はもっと自分の中にいろんな楽しい島があるだろうなと思った。

最後、ライリーはサンフランシスコに戻りたいと、カナシミをしっかりと感じながら、親に気持ちを伝える。そこで性格を作ってる島は戻ってゆき、ライリーはサンフランシスコには戻らず、引っ越した場所で新しい人生を送りはじめる。
カナシミをしっかりと受け止めることで、人格に深みが出て行く、乗り越えることで新しいものが生まれる、ということも教えてくれた。
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