2023/10/19
BSにて
評点4.0→4.6
前に書いたレビューと特に感想は変わらないかな...アクションのテンポはいいけれどストーリーはもたつく。悪役も前作のハビエル・バルデムのようなインパクトに欠ける。でも物語としてはクレイグ・ボンドでも「カジノ・ロワイヤル」に次いでスパイ要素が濃いし、見どころはたくさん。あと個人的にロマンス要素もってこられるとどうも腰抜け...じゃなくて骨抜きになってしまうというか...なんか好きになっちゃうのよね。レア・セドゥ演じるマドレーヌ、知的かつ可憐でかっこいい。「スカイフォール」のクオリティには劣るけど、充分楽しめる良作。
情報やネットが全てをコントロールできる中、諜報部など必要か？という前作からのテーマを引き継ぎ、さらに60年代のクラシックボンドへと回帰していく。その分ドラマ性が薄くなったのは否めないけど、ミステリーとテンポのよいアクションは健在。伝統を受け継ぎながらモダンにアップデートさせた007、ダニエル・クレイグは、21世紀に的はずれになることなくショーン・コネリーの精神を持ち込むことに成功している。
