荒野の狼

マッドマックス 怒りのデス・ロードの荒野の狼のレビュー・感想・評価

2.2
いよいよ女しかクルマを運転しない時代になってしまったので、今だにハンドルを握っているのは少し頭の悪い男くらいになった。それを予期したのか主人公を女にしたのは正解だった。二輪に乗った婆さんが出てくるのには笑った。登場する車は、もはやあの頃のクルマの姿やイメージがないケッタイなジャンクと鉄屑。当初の『マッドマックス』にあった人間臭さと二輪や四輪に対する「萌え」は失せ、見せられるのは別物のファンタジーである。メル•ギブソンから変わったトム•ハーディは、ほぼ添え物、マックスとしての狂気じみた性格と色気(華)がない。ヴィジュアルで誤魔化しているだけのねぷた祭りムービーである。ハーディにはガッカリだが、シャーリーズ•セロンには、映画『MAD MAX』だと思わなければ、それなりに戦う女のナウシカ的な魅力があり、オデコの黒塗りにも女らしさが感じられる。
荒野の狼

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