ケースケ

マッドマックス 怒りのデス・ロードのケースケのレビュー・感想・評価

4.8
ついに観てきましたMADMAX!

率直な感想は、最高!!
ものすごく楽しめました
世界観とか改造車、爆発の迫力は言わずもがな、俺がとても良かったと思ったのは外しのギャグと音楽含めた演出、グロ描写、あと何よりストーリーでした。


・音楽と演出

これに関しては曲自体がすごくいいと言うより、流すタイミングとか入りがとても工夫されていてよかったです

例えば、フュリオサが車の修理でエンジンを吹かす音に合わせて曲が始まったり、
戦闘開始の時に鳴らす鐘と同時に始まったりなど、
カッコイイって意味での曲の使い方もそうなんですが、

序盤ウォーボーイ達が砂嵐に呑まれる時の悲劇的な音楽とか、
フュリオサが主人公を「一生その顔でいいの?」と脅したときの曲と主人公の顔のギャップ、
主人公がマスクをヤスリで削ってる無様な姿にカッコイイBGMがかかったり、
死にかけのウォーボーイが口にスプレー吹きつけて自爆しにいくときの感動的な曲など、
あげてけばキリがないのですが、カッコイイでもギャグでも音楽の使い方がどちらもしっかり出来てて大変感動いたしました

あと意識が朦朧としたり、頭がズキっとくる演出も動作じゃなく音で表していて素晴らしいです
そういう動作で余計に動きを途切れさせることなくスムーズに話を進めていました


・グロ描写

グロ描写がいいというのは、エグい絵があるということではなくむしろ逆で、緊迫感を出しつつ直接的なグロ描写は避けてる所が良かったです。
この作品のメッセージは普遍的であり、作品自体も大衆向けなので、そういう気づかいもとてもいいと思いました



・ストーリー
この映画をみた人は二手に分かれます
片方は「ストーリーは薄いけどそれ以外が素晴らしい」
といいます。
そうゆう感想にとやかく言いいません。
もう片方は
「何よりストーリーが素晴らしい」
と言っているんです。
俺も後者派です。なぜこうなるかというと、この映画はストーリーを、車の上、まさにカーチェイス中に進めてしまうため一見ストーリーがないように見えてしまうんです
しかし、そのカーチェイス中にキャラが改心したり、成長したり、何かを託したりします
そしてその洗練されたストーリーはちゃんと真に迫る所があり、無駄がなく素晴らしい
言葉もそうです
いくつかの単語が対比になりハッキリとキャラ達の成長を物語ります
例えば「種」、「門」
その、無駄に語らないストーリー、キャラ描写がとても素晴らしいです
それでこそ映画


・キャラ

キャラも素晴らしい
トム・ハーディ演じるマックスは頼りなく、最初は野獣のような男でそれがこの作品のコンセプト
「人間の主権の象徴とした女性が自由を取り戻す話」にぴったり合っていました
邪魔にならない、でしゃばらない、それが大事なキャラです
ジョージミラー監督が言っていました
「もしマックスが頼り甲斐のあるキャラだとこの映画は女達が他の男に乗り移るだけのものになってしまう。フェミ映画ではなく、人権と自由の映画なのだ」と

そして誰もが驚いたフュリオサ大佐がマジやばい
シャーリーズ・セロンの風貌や演技は力強さがしっかりとあり説得力が凄まじい。故郷が変わり果てていたことに気づいた時の静かな絶望の演技も素晴らしかった!

個人的にはラストで人知れず去っていくマックスとそれを見送るフュリオサの表情が大好きです

一つだけ不満をあげるとしたら、フュリオサの故郷の荒れ果てた地の様子をもっと作り込んで欲しかったこと、CGの使用が少なかっただけに数カ所あるそれがちょっとチープに見えたということです

しかしよかったよ
今後もしかしたらこれ以上の大作が出るかもしれないという期待で評価は4.8!
頑張れスターウォーズ
ケースケ

ケースケ