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マッドマックス 怒りのデス・ロードのkmtksのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

終始、轟くエンジンの重低音と時折重なるギターのミッドロウに耳がイカれ、赤らんだ砂漠と砂埃に視覚も麻痺。


唯一の救いは、か弱さと秘めた力強さを共存して描かれ白き衣を纏う女たち。
そして純真な心を保ち、男としての使命を全うするニュークス。


中盤の荒廃した故郷に絶望するシャリーズ演じるフュリオサの画の美しさにはただただ息を飲む。

映画をエンタテイメントとして捉えたなら、最高級のアクションであると同時に映画をある種の世界観を閉じ込めた芸術作品として捉えたなら、他にない情景が目の前に拡がる。


そんなとてつもないエンタテイメントと世界観を眼前にぶつけられた代償に鑑賞後はそれなりの疲労感も伴う。
実際、劇場を出た後に立ち寄ったコンビニの店員があのかわいい女の子でなければ翌日まで引きずっていただろう。

だがそれでこそ大作。

間違いなく2015年を世紀末以降の映画を代表する傑作の一つ。
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