フランスに侵攻してきたドイツ軍の手に、軍事転用可能な機械を渡さないようイギリスの工場長が単身取り戻しに行くエンタメプロパガンダ映画と思いきや、実話が元とのことでびっくりする。
すでに英独戦争ははじまってるので、軍事転用可能なことはわかってるけど、そんな危険なところに行かせられるわけないだろうというロジックでみんなに止められるけど、この工場長はいうこと聞かない。言葉もわからんのにとっとといってしまう。
・カレー缶を運送中に迷ってるイギリス軍兵士。（Wikipediaによればこのくだりが創作。正式な作戦に工場長が帯同したのが史実）
・あちこちにいるコラボラシオンから生じるサスペンス。
・「禁じられた遊び」にも登場する難民の列をリアルに再現。
・死亡フラグもなく、死ぬべきとこで仲間も死ぬ展開。
・イギリスへと避難する船でのやり取り。（難民の荷物を捨てれば、機械が乗るのだが……）
などなど、内容盛りだくさんでずっと面白い。
トラックの上から立ち往生している孤児たちを見つけて「乗せてあげて！」間髪入れずにもったいつけずに「いいよ」は泣くって。この手の「無償の協力」プロットにまじ弱い。
公開が1942年なことにも驚く。Wikipediaにはよれば撮影に難航して一年かかったとあるけど、即時性がとんでもない。
発掘してDVD化するだけあって、これはめちゃくちゃ面白かった。