manami

ハーフネルソンのmanamiのネタバレレビュー・内容・結末

ハーフネルソン(2006年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

Danは悲しい人だな。「正しいこと」をしたいのに、ドラッグ依存から抜け出せない。先生でいることが、学校が唯一の居場所なのに自分からどんどん狂わせていくのが悲しい。自業自得かもしれないけど、Danの周りに本気で心配してくれる、無視しても無理矢理助けてくるような人がいなかったのが悲しい。元カノは自分の人生歩んでて心配してこない、今カノは内側まで入って来ず、父はracistのクソ野郎、他の家族も深入りしない。

Danがこうなったきっかけ?責任?の一部は家族にあると思う。始めた理由がどうであれ、依存するほどのストレスを与えてたのは家族。

Dreyは唯一Danを助けようとした、線の内側まで入ってきた。生徒だから、13歳だから、有色人種だから、女の子だから……だから?Frankの台詞に"looks inappropriate"って有るけど、誰も助けないより良くない?自分が助けられたと思ったからDreyはDanを助けようと思ったんだと思う。それを、側から見てInappropriateの一言で片付けるな、toxicなお前が言うな。ちぐはぐでも友人は友人だ。

白人男性であるDanは、有色人種の子供たちに対して一切racismの本質を語らない。Danに対する子供達の発言の方が本質をついてて、Danはそれをはぐらかす。挿入クリップで子供たちが読み上げるニュースは人権について。そして結局replacementも白人男性。

黒人でドラッグ使用で牢屋にいるDrey兄と白人でドラッグ依存で普通に生活してるDan。誰よりも異常なのに誰も咎めない。白人に対しては救いの手が差し伸べられ、有色人種は咎められる。クソみたいな世の中。

知ってる大人にクスリ売るほど現実突きつけられる出来事はないと思う。

子供が世の中を変えるんだよ。大人は汚ったない部分曝け出して自分達みたいになるなって教えるんだよ。威張るためとか指図する為とか洗脳する為じゃないんだよ。気づいて、変えろ。

話の本筋とは関係ないけど、「娘がお世話になりました、今大学生なんですよ」ってセリフに「え?」って思った。でもよくよく考えたら13歳の子も6年後には大学生になってるんだよな。長いようでいて短い。

長々と書いたけど主なテーマは以下の二つ
・人種差別
・ドラッグ依存
manami

manami