以前に試写会で観た作品です。
『ラ・ラ・ランド』、『セッション』の監督、デミアン・チャゼルが脚本を手がけ、主演のイライジャ・ウッドが、迫真のピアノ演奏を実演、使われたピアノはマンションが買える値段の名器ベーゼンドルファー97鍵インペリアルという、クラシックのコンサートホールを舞台にした、スリリングなスペイン映画です。
だいたい5年以上ピアノ弾いてないのに、いきなりコンサートという設定が、あれ、大丈夫?というはじまりですが、
譜面開いたら、「演奏ミスったら殺す」なんて書かれているとかありえないし、一体スナイパーはどこにいるんだろうとか、驚きの小ネタの波状攻撃で90分が、あっという間に終わる、とても楽しめるスリラー作品です。
でもイライジャ・ウッドがまじで演奏してるところ、邦画の当て振りのピアノ映画と違い、本人が高速で連打するシーンは圧巻、猛特訓したであろうすごみが伝わりました。
また、奥さんを演じたケリー・ビシェさん、高貴で笑顔も華やか、ハリウッドセレブすれが全く感じられない女優さんで眼福でした。
88鍵の低音のさらに低音の黒鍵が9鍵並んでいる存在感のあるグランドピアノはじめてみました。このピアノの構造の見せ方がうまい、高くて買えないけど。
細かいところは大目にみて、寛大な心で楽しむ作品です。