最後の方は暴露合戦みたいになってしまう。ただ、暴露の内容が、伏線の回収だったり、様々なわだかまり、葛藤の回答と取られてしまいかねないようにも思う。一面ではそうであるのかもしれないが、そんなに簡単ではないとも思う。それにしても、登場人物が、機関銃のようにまくし立てるのは、爽快ではないのだけど(話の内容としても)、心地良いのはたしかではある。
冒頭、ベバリーという老人が、家政婦、ジョナを雇うところから。妻のバイオレットを紹介するとき、バイオレットがまくしたてる。騒音おばさんならぬ騒音おばあさん状態である。
バイオレットはガンを患っていて、痛み止めだか鎮静剤だかの薬の影響で躁状態になっているらしい。オーバードーズなわけである。
といっているうちに、ベバリーが行方不明になってしまう。
ということで、3人の姉妹が、順次、実家に戻ってくるのだ。
長女のバーバラ。夫のビル、娘のジーンを連れて来るのだが、終始、凄まじい夫婦喧嘩、口喧嘩なのだが、をやり続けている。母が騒音おばあさんなので長女は騒音おばさんなのである。
ビルの浮気が原因らしいのだが、たんに、むかつくから、のようでもある。
といっているうちに、ベバリーは水死体で発見される。自殺したらしい。だから家政婦を雇ったわけか。
ということで、ベバリーの葬式である。次女、三女が帰ってくる。三女も、負けずにしゃべりまくる。
次女はおとなしいが、従兄弟と付き合っている。
こうした連中なわけだが、とりあえず、みなそろって、テーブルを囲んで、食事をするのがいい。無理やりにでも気を使って、というのがいい。
だが、せっかく、みんなが集まったのも束の間、いろいろあって、結局は、みんな出て行ってしまうのだ。
最後に、バーバラもバイオレットを残して、出て行ってしまう。
もっとも、家政婦のジョナが残っているので、それが唯一の救いになっているのだが。
みなが仲違いしてバラバラになってしまうのだが、だからこそ、みんなは、それぞれ、気を使いあったり、協調し合おうとするのである。
それが、涙ぐましいというか、救いになっていて、この映画のテーマになっていると思う。