ユカリーヌ

猿の惑星:新世紀(ライジング)のユカリーヌのレビュー・感想・評価

4.0
【過去に観た映画】2014.9.19

最先端技術ということで、素晴らしい映像美と技術力にまずは圧倒される。
一瞬たりともスクリーンから目が離せない。

そして、深い深い人間ドラマ。
いや、これは猿ドラマか。
もう、人種とか種別とかという枠は超えていて、生命全てに通じるものかもしれない。

そして、ひとつの「個体」というか、そのキャラクター性の魅力がすごい。
だからこそ、物語の中に入り込めてしまう。

せつなそうな瞳、怒りにたぎる瞳。
全てが、その「瞳」に映り、
観る者に その感情を伝え、揺さぶる。

前作「創世記」でもそのリアリティさに引き込まれ、泣いたが、今回もやはり、泣いてしまう。

誰を守るのか、何を守るのか。
「力」が勝のか、「愛」が勝のか。
いや、「力」より「愛」で、勝のだ。

シーザーの「争わない」という信念のために「争わなければならない」という決断と別れ。

前作を観ていない人にはやや説明不足の所があったり、エイプ(猿)に比べ、人間の方が関係性がわかりにくく、
少し記号的な感はあった。
それと、猿の食事シーンはあったが、人は何食べてたんだろうとか、ツッコミたいところはあったが、全体を通してはとてもよかった。

ホラーやパニック映画にはない
ヒューマンドラマの部分が、
SFという「虚構」を超えた、
少し先の出来事を観ているようで胸に迫った。

シーザーの魅力にノックアウトされる。
ユカリーヌ

ユカリーヌ