山田太一の原作小説は
読んでいるし、大林宣彦で
映画化された
「異人たちとの夏」も
観ているので、イギリス版でどうリメイクするのか、興味津々だった。
根底に流れるテーマは
同じだが、時代や国の違いである要素が盛り込まれ、改変されていた。
アダムが子どもの時のパジャマを着て、両親と写真を撮るシーンは涙があふれた。
アダムの悲しみにものすごく
寄り添ってくれるハリーの姿が
優しさの塊であればあるほど、
その後の真実が切なくて、
悲しくて涙が止まらなかった。
どうしてこの設定を入れたんだろうと、最初は戸惑ったが、二人の
愛が深まるにつれ、
ファンタジーなのに、
生々しく感情が揺さぶられた。
邦画版は、ゴーストと明らかに見せ、日本の夏で湿度を感じさせ、ノスタルジックが漂うが
イギリス版は、虚実が曖昧で
クリスマスの冬が印象的で、
今の時代の孤独を視覚化している。
パンフには「脚本家として、
父としての山田太一」と題して、山田太一の長男と次女の対談が掲載され、家庭での顔を
知ることができる。
見終わって、映画通の方も
ご覧になっていて、
「原作、こんな話しでしたっけ、読み返してみないと」と
おっしゃってて、同感!と
思ってたら、
本屋ルヌガンガで、見かけたので、原作を読み返してみようと購入。