まりりんクイン

ソロモンの偽証 前篇・事件のまりりんクインのレビュー・感想・評価

3.1
超中学級の生徒達による学級裁判!
的な奴かと思ったらシリアスな映画でしたね…
終盤裁判に持ってく流れから急にリアリティラインが変わった感じがして違和感がありましたが、
そんなあり得ない展開でもやりかねない、
「中学生」という設定のおかげで、こっぱずかしくも最後まで見れました。

主人公藤野役の、
本作がデビューにして、なんと藤野と同性同名の芸名となった藤野涼子さんの演技が中々でしたね。

成長した尾野真千子さんが語り部として登場するし、前半中盤とずっと影が薄いので、
この事件を一番近いところから観ていた傍観者的な位置なのかな、と思っていたところ、
終盤裁判実行を決意した辺りから一気に急変!
大人と一歩も引くことなく渡り合う姿は中々の迫力で、狂気と青春の勢いのような物が融合した、初々しくも貫禄のある演技でした。
超中学級のジョーカー、柏木君役の望月歩さんも中々に不気味で素晴らしかったです。

ただ、もし自分が中学生のときに、周りにああゆう青臭い正義感振りかざしたり、集団で大人に反抗することにある種の青春を感じているような連中がいたら。
「クッソいてえな…ケッ」とかはたから見ながら鼻で笑うような、何も行動しない癖に一番いけすかないタイプだったなあ…
と、見ながらなんだか心がチクチクしました。
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