ゆー

パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニストのゆーのレビュー・感想・評価

4.0
ギャンブル好きで女たらし、世界の規則や義務などお構いなしに音楽に生きる男、パガニーニ。溢れんばかりの才能が理解されず外から見れば女たらしの所が目立つが、音楽を利用してお金を稼ぐことやモテることには興味がない。ただ純粋に楽しめて自由で愛する音楽に生きたいだけな男。

「神は僕を見捨てた。恩寵を与える代わりに才能を与えてこの世に堕とした。才能を理解しないこの世に。」
誰よりも初めに且つ深くパガニーニの才能を理解していたウルバーニは冷酷で恐ろしくパガニーニの才能を使って大金を稼ぎ懐に入れたいような男。もしシャーロットの父のような才能を見極められて善良な人物に最初に会っていたらもっと幸せな人生になっていたと思う。

シャーロットも最初からものすごく芯が強くて美しい女性。不公平に与えられた逆境を利用して芸術家として成功を収めたのは本当に素晴らしい。パガニーニでのロンドン然り。

一見、才能が理解されない大天才がその実力で手のひら返しのように絶賛されるチープな映画に見えるが、人生の教訓として学べる所がいくつもあるような映画だった。
ゆー

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