ブラッド・バード監督作。
未来都市トゥモローランドに迷い込んだ少女の冒険を描いたSF。
TDLのアトラクション、カリブの海賊的ワクワク感に満ちた世界が用意されているのかと思いきや、トゥモローランドの造形は無機質で寒々しい印象を受ける。お世辞にもディズニーらしい夢と希望に溢れた世界とは言えない。
少女は現実世界とトゥモローランドを行ったり来たりするが、トゥモローランドに少女が滞在する時間は短く、いまいち世界観を堪能し切れないのも残念なところだ。
それでも、何の変哲もない小さなピンバッジがトゥモローランドに入り込むための鍵になっているアイデアや、エッフェル塔に隠された壮大なギミックにハッとさせられる。
謎の少女アテナに扮したラフィー・キャシディはジョージ・クルーニーを喰ってしまうほど抜群の存在感があり、本作一番の収穫だった。