大きくて固くて噛みきれないアメリカンステーキのような大味な作品だった。
超大作だからという意気込みは伝わるが、だからと言ってただ単に派手にやればいいとうものではない。
ロイスは聡明でスーパーマンにとってはなくてはならない存在であり、そう描こうという意図は感じ取れるが、弾丸のシーンと槍を池に投げ込んでしまうシーンとドゥームズデイ戦でのろけるシーンでのちぐはぐさがどうも気になって仕方なかった。
レックス・ルーサーも個性のある切れ者の悪役として描こうとしていたようだけど、サイコパスのように描けばそれらしくなるだろうという安直な考えが透けて見え、ザック・スナイダーは人間を描くのが苦手なのではないかと疑念を感じてしまう一作だった。
ベン・アフレックが演じる殺人も厭わない非情なバットマンとアクションは流石だったが、個人的にはワンダーウーマンはあまり印象に残らなかった。