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ジャージー・ボーイズのqpのレビュー・感想・評価

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)
4.0
 ザフォーシーズンズのメンバーの栄光と挫折を描いています。

 ヒットまでの序盤は登場人物は変わっているという気持ちで観ています。トミーが悪いことばかりするので、人間関係に疑問を感じます。ヒットしても成功したように感じさせない空気を感じます。

 しかし、この関係が後半に生きてきます。お互いの思いがぶつかる場面があることをきっかけに生まれます。そこから急激に面白くなります。確かにそれまで栄光でしたが、何かが違うなという自分の中の思いが表に現れたからでしょう。

 ボーカルのフランキーが一番見ていて動かされました。類まれな才能を持つこと、トミーに可愛がられること、仕事と家庭の両立、挫折後のトミーへの関わり方など、才能と環境に恵まれて成功してきたが、結局は何が彼の成功なのかが分からなくなります。

 描き方が面白いです。最初はトミーがカメラ目線で説明をしてきます。トミーがずっとそれをやるのかと思っていたら、他のメンバーも各場面で視聴者に説明するシーンがあります。その時、その時の4名の心情が感じられるのが面白かったです。

 単純な成功物語ではなく、挫折を示唆し続けた挫折物語なのだなと感じました。
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