撮り方を始め全てにおいて、この時代に対するイーストウッドの敬意が溢れている。ジャージーボーイズ、このタイトルが全てでは無いだろうか。どこまで大人になろうとも戻りたいと思う故郷、それこそがこの映画の一本筋だと思う。先の読めない時代を、崖っ縁で、けど帰る場所を忘れずに突っ走ったジャージーボーイズたちの姿にただただ素直に感動した。ラストシーンがあまりに良すぎて思わず笑顔になった、幸せMAX。何よりも凄いのは、この映画を観た1日前に君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You)をサークル仲間と熱唱していたということ(ジャージーボーイズでこの曲が流れることをその時は全く知らなかった)。こんな日々がいつか自分の「ジャージー」として思い出され、帰りたいと思うのかね。84歳でこんな映画を思いつくイーストウッド目指して心を強く生きていきたい。