双子の弟の事故死によって少し壊れてしまった家族から離れ、自責の念を抱えたまま、少年は大陸横断の旅にでる。
物理学に革命を起こした10歳の天才少年、T.S.スピヴェットの喪失と再生の物語。
美しい車窓の風景と旅先で出会う個性的な人々を、ジュネ監督が遊び心いっぱいに綴る。旅を通して成長していくT.S.の姿に、ロードムービーの魅力を改めて感じます。
3Dを意識した構図を見る度、悔しい気持ちに(名古屋の映画館事情に苦言を呈したい!) きっと少年の豊かな想像力が仕掛け絵本さながら、文字通りスクリーンから飛び出してきたんでしょうね。