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月給13,000円の一のレビュー・感想・評価

月給13,000円(1958年製作の映画)
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サラリーマン社会の風刺喜劇で、主役は曲がったことが大嫌いな九州男児・南原伸二(宏治)だが、社内に入り乱れる多数の登場人物たちを捌く手際が鮮やかで楽しい。粒揃いの役者陣は観ているだけでなんだか幸福で、特に中年平社員・三井弘次が輝いている。連れ込み宿の前で必ず腹痛を起こすスラットな関千恵子も地味に強烈だし、朝丘雪路&内田良平の社内恋愛カップルも可愛らしくて良かった。こういうプログラムピクチャーが湛えている程程の充実感が僕はとても好きだ。
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