たますけ

ジャッジ 裁かれる判事のたますけのレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
4.0
父を亡くしてからちょうど3カ月。
すごいタイミングでこの映画を観たような気がする。

思えば、親子の葛藤なんてどこにでもある内的なお話だ。
その「どこでもある話」がズンズンと我が胸に刺さってくる。
うまいよね、このWロバート親子。。。
法科大学を首席で出たような、有罪を無罪にしちゃうようなやり手の弁護士である息子が、「父さんに褒めてもらえなかった」って親子喧嘩して泣くんだから、痛くないわけがないのですが。

42年の判事歴があって、頑固で融通の効かないお父さん。
あまりに真っ当すぎて周りにいる家族は大変なんだな。
でも、外的には「優しい正義の判事」さん。。その役をロバート・デュヴァルが絶妙に演じていました。すごい頑固で面倒なじじいなんだけど、憎めないの。それが家族で父親ならなおさら。
自分も亡くなった父と重ねて見てしまいました。法廷での親子のやり取りも圧巻で、思わず胸にこみ上げるものがあった。
そうだね、法廷では嘘がつけないものね。
でもそんなこと言われたら法廷で尋問中だって泣いちゃうな。
ああズルいなぁ。ズルい映画だな。
ちくしょー。

ラストで回した椅子が止まる、その一コマとダウニJrの表情がたまらなかった。親子の愛って面倒だけどおそらく人が生きる根底を作っているものなんだと思った。
このタイミングで自宅で見られて良かった。
見終わった瞬間の表情を他人に見られたくないなって感じた映画だった。
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