人は他人を嫌う時は自分のその部分をその人に投影しているという。
嫌いな人ほど自分に近いのかもしれない。
息子と父親の関係は親過ぎて似すぎているからこそ確執が起きたりする。
そして人は皆嘘をつき、隠し事をする。
知られたくないこと、見られたくないものがあるとなおさらそうなる。
田舎町の判事にはそれなりのプライドはあり、チャラい富裕層のための弁護士にも同じくプライドはある。
お互い認めたくないけど中身はほとんど同じなんだ。
こういうホームドラマを殺人事件と絡めていくよくあるストーリーの割に長い。
この監督もこの父子のように頑固に切りたくないと見栄を張ったのだろう?
故郷、高校時代の彼女、野球を諦めた兄弟、息子、娘…。
面白い題材はたくさんあるのにあれもこれもと手を出してしまったチャラい弁護士みたいな演出だった。
キャスティングもいいし、もっと面白くなるはずなのに惜しい。