我が麗しの妖精ランキング、今年も堂々第1位を独走中のエル・ファニングことエルたん観たさに鑑賞。
ベン・アフレック監督・製作・脚本・主演と1人4役をこなした意欲作。
舞台は禁酒法時代のボストン。警視正の息子でありながら、父に反発し、ギャングの世界に足を踏み入れるジョー・コフリン(ベン・アフレック)。対立組織のボスの娼婦エマと関係を持った事で彼の運命は大きく狂わされていく—— 。
この時代のギャングといえば、クラッシック・カーにマシンガン。街並みや人々の様子も含め、この時代を忠実に、美しく描けていると思うし、スーツに身を包んだベンアフがひたすらカッコいい。
…んだけど、ちょいと良く描かれ過ぎか?
ギャングの割に人が善過ぎて、らしく見えないのがたまにキズ。一途に女性を想い、酒やカジノ建設といったビジネスには意欲的なのに、ドラッグには手を出さない。「人殺しは良くない」なんて事を言うギャング、いるか?
この世界特有の血生臭さがベンアフからは感じられず、美しく描かれ過ぎてリアリティに欠ける。
アップで抜かれるベンアフは表情1つ変えないし。結局この男だけカッコよく映されているだけなのが鼻につく。
警視正の息子という育ちの良さが最後まで残った印象。アイルランド系とイタリア系マフィアの抗争に巻き込まれた1人の男として、ストーリーもそれなりには面白いけど、あまり印象に残らない…。
…がしかし!!
エルたんの存在感だけは別。一時はヤク漬けになったロレッタなる少女がキリスト教の救いを説く…。今回のエルたんは聖なる伝道師役。
人々にギャンブルこそが罪であると説き、ジョーのカジノ建設には邪魔な存在として描かれる。
まぁなんと美しい事やら。
エルたんにアーメンである。
彼女のみならず、肌の色は違えどジョーと愛し合い、いずれKKKの襲撃を受ける事のきっかけとなる女性グラシエラを演じたゾーイ・サルダナや、ジョーの運命の女性エマを演じたシエナ・ミラー等、女優陣の活躍もめざましい中、エルたん一強である。
という事で、エル・ファニングには5億点。作品のスコアはこんなもので。