ニクガタナ

楽園の瑕 終極版のニクガタナのレビュー・感想・評価

楽園の瑕 終極版(2008年製作の映画)
3.4
学生時代にオリジナル編集は鑑賞済み。乾いた雄大なロケーション。黄色い砂漠と蒼い空のコントラスト。ぶれる映像、たなびく残像、若気と才気がほとばしるクリストファー・ドイルの剣戟アクションシーンの撮り方がカッコいい。クビから噴き出す鮮血を俯瞰で撮ったカットが見たことのない美しさ。魅せたいのはたぶん演者の表情。揉め事解決の殺し屋の元締めを演じたレスリー・チャン、色気が溢れてめちゃくちゃカッコいい。男でも惚れる。盲寸前の剣客役トニー・レオンもカッコいいが髪型でちょっと損してる。緩急が効いた展開で、アングルとかいろいろ凝ってたけど話の繋がりが強引で、乱暴なというか雑な脚本の印象の武侠もの。季節が巡り初めの啓蟄に戻る。あー、そう繋がるかぁな愛憎の因縁展開。けっこう金かかってそう。フィルムからデータ化した時のものなのかデジタルノイズが散見されてもったいない。ちょっと中華な香り漂うスケールの大きな音楽は良い。
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