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フランシス・ハの斜線のレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
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フランシスが走り出す時、
私はその次元について考える。
室内に確かに存在していて、
しかし簡単には見えないあの次元。
それさえあれば他にはいらない。
なんてかっこいいことは私には言えない(もう恋なんてしないかよ)。/

言葉はナイフであるという事実があって、
それでも言葉を紡がずにはいられない私たちが、
彼女たちに何を言えるだろう?/

映画は建築。冗談よ。
うるさいエンジンの側で鳴っている
小さな鼓動の響きを聴くべき映画。

お喋りな顔面と裏腹に、物語らない目がなにより物語るグレタ・ガーウィグの人生に光あれ!
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