風来坊

ウォーリアーの風来坊のレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
4.0
確執によって疎遠になった兄弟が数十年後巡りめぐって総合格闘技のリングで対決する姿を描いたスポーツヒューマンドラマ。

高いスコアが示している通り、総合格闘技を通して家族の絆の再生と人としての成長を丁寧に丁寧に描いていて熱い物が込み上げる秀作だと思います。しかし、個人的には粗さもあって個人的には諸手を上げて絶賛という訳でもないです。

ちょっと詰め込み過ぎな感じがしました。尺が長くなった点もこれが原因かな。
最後も盛りすぎ、UFCとかMMAを観ている人は分かると思いますが明らかに選手に異常があると見られるのに試合を止めないのはありえないなと思う。
格闘技の場面は関節技を多用したりと臨場感があって良かっただけにそこはリアリティを感じず興を削がれた感じでした。

弟は喧嘩屋スタイル、兄は柔術スタイルと格闘スタイルの差別化でお互いの色を出した演出は素晴らしいと思います。
ホントは仲直りしたい筈なのにお互いの思いもあってすれ違うその微妙な距離感も上手く描かれていたと思います。

とにかくジョエル・エガートン、トム・ハーディ、ニック・ノルティの演技が素晴らしい。特にエガートンとハーディの眼の演技とノルティの不器用な親父の演技は良かったなぁ。セコンド役の俳優さんも良い味出してました。プロレス好きの私としてはプロレスラー総合格闘家のカート・アングルが出演していたのは熱かった。

残念な所もありますけど全体的にはスポーツドラマの鉄板として非常に良い出来な映画だと思いました。
風来坊

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