麩

リトル・フォレスト 冬・春の麩のレビュー・感想・評価

3.6
ううううう良かった…
「春編」は始まった瞬間の、連続した、セリフのない景色のカットたちから
長く厳しい冬を言葉通り耐え抜き、あたたかな気候と豊かな作物、美しい緑が戻ってきたことを喜ぶ生命力の漲りみたいなものがひしひしと伝わってくる
ただただ田園風景やいきものたち、桜の木を映しているだけなんだけど
寒く雪深い東北の、春を喜ぶ息遣いにあふれていた


ラスト、いちこの神楽にカットインでこれまでの4部作のさまざまなシーンが挟み込まれる一連のシークエンス
自分が置いてきた故郷と、そこでの暮らしを慈しみ守りながら生きるたくさんの人たちが急に思い出されて泣きそうになった
はっとうもばっけみそもがんづきも何もかも地元すぎて郷愁にかられまくるのよ〜
「あまちゃん」「リトルフォレスト」と岩手地元民を演じた橋本愛さん、なんかもう親戚とは言わずとも地元のスターみたいな気持ちになってしまうね、勝手に親近感を感じてしまい大変申し訳ないのですがありがとうと言わせてください(きもい)

「ジョゼと虎と魚たち」「もらとりあむタマ子」「初恋のきた道」「ヘルプ」等々がこれまで私のごはん美味しそう映画の上位を飾っていましたが
リトルフォレスト4部作は堂々の王位に君臨しました
おなかすく〜〜
あと料理欲が掻き立てられる
麩