アキラナウェイ

ファミリーズ・シークレット 秘密を抱えた家族のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

3.7
実は個人的にアンディ・ガルシアはあまり通っていなくて、もっと彼の主演作を辿ってみたくなりました。
おススメがあれば教えて下さい。

家族と言えども、秘密はあるもの。
その秘密が明るみに出た時、家族の絆が試される。

秘密と言っても、人を殺したとか、麻薬をやってるとかではなく、あくまで笑って許してあげられるレベル。だからこの映画は愛おしくもあり、面白おかしい。

刑務官の父ヴィンス(アンディ・ガルシア)は、若い頃から俳優志望。家族に隠れて、演技のクラスを受講したり、オーディションを受けたり。そして、かつて別れた恋人との間に生まれた息子トニーを見つけた彼は、真実は伏せたまま、トニーを我が家に招き入れる。トニーの登場により、冷めきっていた家族関係に変化が見え始める。

俳優志望のパパ。
浮気願望があるママ。
ストリッパーで学費を稼ぐ長女。
デブ専好みの長男。

長女役はドミニク・ガルシア=ロリド。
アンディ・ガルシアの実の娘!!
目鼻立ちには面影が!!

長男役はエズラ・ミラー。
幼さがまだ残り、毒っ気より茶目っ気。
かなり大きな女性に囲まれてご満悦。

いや〜、この家族。何が面白いって、皆んなタバコを吸っている事を隠しているのに、4人共それぞれの秘密の場所でスパスパ吸ってるんだよね。

弟が姉に向かって、「胸が発育し過ぎ」と言うと、その胸元をチラ見し過ぎるパパとか。

擦れ違い気味な家族の元に、トニーが持ち込んだのは若い男のフェロモン。ママがムラムラきちゃって一悶着。

雨降って地固まる、ほのぼのファミリーコメディ。

前述した様に、それぞれの秘密なんて可愛いもんで、映画としての盛り上がりには欠けるかも知れないけど、安定して飽きさせない作りにはなっている。

特筆すべきは、オーディションのシーンで魅せるアンディ・ガルシアの演技力。演技初心者の筈なのに、カメラを前に迫真の演技力を見せつける。

そのオーディションが、ロバート・デ・ニーロ主演、マーティン・スコセッシ監督作の映画っていうんだから、思わずにやりと笑ってしまう。

大笑いしないまでも、ほっこり心は温まる。