アキラナウェイ

シャザム!~神々の怒り〜のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)
3.1
前作を観たのが2019年。この洋画の続編のリリースサイクルはもう少し早まらないものだろうか?何年単位で間が空く事で、熱量も記憶も完全にリセットされてしまうもの。

古代の魔術師から神々の力を授けられた少年ビリーがひとたび魔法の言葉"シャザム"と唱えると見た目はオトナ、中身はコドモの半人前ヒーローの出来上がり。

魔術師シャザムから神々の力を授けられたビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)と義兄弟達は、その力でフィラデルフィアの平和を守っていた。しかし、神であるアトラスの娘達が魔術師シャザムに奪われた神々の力を取り戻そうと地球へと来襲してくる—— 。

ほらー。

もう、ビリーの義兄弟達の事なんてすっかり忘れているから誰が誰やらわからないし、皆んな「シャザーム!!」と唱えたら大人になってしまうので、もう誰が誰なのかを把握するのは完全に諦めた。太っちょの子がゲイだって事をカミングアウトしていたけど、それもドラマに何の影響も与えない。この部分だけは流石に脚本がうんこ過ぎるよ。

アトラスの娘達は、それぞれヘレン・ミレン、ルーシー・リュー、レイチェル・ゼグラー。あ、「ウエストサイド・ストーリー」の彼女だね。それぞれ元素を操る力、カオスを引き起こす力、軸を操る力を有するけど、軸を操る力が1番視覚的に派手で見応えがある以外はあまりパッとしなかった印象。

前作でも言及したが、孤児であるビリーが意外と精神年齢が高いので、子供の容姿の時と大人の容姿の時とで、同じキャラクターに見えないというギャップが本作ではより顕著に。ビリーを演じるアッシャー・エンジェルも、もう立派な青年なんだけど。とにかく大人になってからの方(ザッカリー・リーヴァイ)がバカっぽくて、子供の時の方がよっぽど中身が大人なのはどうなの?

言っちゃなんだけど、アトラスの娘達とか言いながら、ヘレン・ミレンとレイチェル・ゼグラーの歳の差もエグいでしょう。何であんなBBAとティーンエイジガールが姉妹なのよ。ヘレン・ミレンは大好きだけど、何もこの作品のこの役に出なくても全然良いと思う。

魔術師の杖の先端の光は魔法っぽいそれではなく、青色発光ダイオードみたいな発光で、非常に人工物的なのも萎える。

とにかくツッコミ所が多いものの、後半になってミノタウロスやらサイクロプスやらユニコーンやら、神話のクリーチャー達が地上に爆誕していく様子はテンションが上がった。

最後にあのお方が姿を現すけども、DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)は再構築されるとの事なので、ただのゲスト出演ってだけでストーリーに深みを与えるでもなく。

血が繋がらなくても家族。

そのメッセージを伝えたかった事だけは理解した。