パンケーキレンズ

ヴィオレッタのパンケーキレンズのレビュー・感想・評価

ヴィオレッタ(2011年製作の映画)
3.5
「私の少女時代を忠実に再現したらホラーになるわよ」って監督さん言ってました♪(ほえー!)
写真家の母親にヌードを撮られてた、という監督の自叙伝と言っても、結構ソフトな内容に留めたらしいです、これでもw

子供にとって「普通な事」
それって、家庭環境とか、親との関係とか
それが全てだったりするから
まして、物心が付く以前の
4歳から母親のモデルをしてた監督さんにとっては
きっと最初はそれが「普通」だったんだろう

母親の、写真に対する要求もエスカレートしてきた12歳

それが、「普通じゃない」事に気付いた時

自分が今まで、普通じゃない事、もっと言えば「イケナイ事」をしてきたと気付いた時の嫌悪感に似た苦しみと、そこから抜け出すために結果として、母親と決別せざるを得ないところまで追い詰められた少女の心情ってのが突き刺さって、私にとっては充分ホラーなんですけどねw

にしても、罪なほど美しいから
「踏み込んではいけない領域の芸術」の悪魔的な要素が、人を惹き付けるってのは、すごくよく分かるし、目の前に写真集があったら「ぎょえーーー」って言いながら多分全部見ると思うw

脚をもっと開いて!

でも毛が生えてないから・・・

毒のある花みたいで、綺麗よ

もう一度いいますけど、これでも監督さん、ソフトに撮ってるんですよ♪

美しいものは美しい
たとえ自分の子であっても、法律がどうでも
美しいものは美しいんだ
ってのは、いかにもフランス的な美意識だな~と思った

学校に着て行ってる普段着も、集団の中の1人として見れば異質なんですけど、映画としては頗るハイセンスで、子供の世界と、大人の世界、どちらにも生息することのできない少女の、不安定さが見事に象徴されていた