暇潰しにはちょうどよく見れた。宣伝も割と派手にやってたと記憶してるが、あんまり話題にならなかったなぁと思ってたけど、見終わると、まあ、そうだろなぁと思う。
ストーリーの設定も、リストラされ再就職先もないいわゆる負け組楽団員が、へんてこな天才指揮者(西田敏行)によって導かれていく、とゆう王道ながら安心感のある話だし、音楽の演出も良かった。
なんで物足りなかったか?と考えると…キーの人物であり実質主人公となる松坂桃季のキャラ作りの浅さかなぁ。
へっぽこ楽団…とはいえ、元は一流オーケストラで活躍してた人たちが集う楽団なわけだが、その中で松坂桃季は実力のある若手コンマス役。自分の力に自信を持ってて、どこか冷淡であり驕りもある。
物語の面白さは、そんな彼が、破天荒な西田と関わるなかで、変化していくところだと思うが(それがひいてはオーケストラの成長に)、その辺の変化が乏しくて、ワクワク感が薄い。
漫画原作てことを後から知ったけど、漫画はきっとその辺のキャラ設定がしっかり立ってるんだろなぁ。もちろん脚本にもそれが生かしきれてないってのもあるだろう。
松坂桃季…舞台の真田十勇士はすごくナルシストな役がぴったりハマッて、演技も突き抜けてて良かったが…今回は、物足りなかったかな。もっとふてぶてしさとか、冷めた優等生感があると、何倍も面白くなったと思うし、対比で西田さんの役も生きる。ただの優等生じゃダメなんだよな。