ふぅた

紙の月のふぅたのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
3.7
「クラスに一人はこんな女子いたなぁ」と思ってしまう真面目で地味で美人なヒロイン梅澤梨花。
梨花は子どもにこそ恵まれなかったが旦那と穏やかな結婚生活を送る主婦。また契約社員として「わかば銀行」で保険契約の売り込み手続きを務める。
丁寧で親切な彼女の仕事っぷりは、上司や顧客からの信頼も高く、彼女を漢字で表すならば「清楚」そのもの。
そんな梨花が毎日手にするのは札束。顧客の保険金を現金でやり取りする1994年の時代だからこそ、この物語はノンフィクションとして観ることができる。
毎日札束を受け取り、数えて、渡す。銀行員達にとって、大金はいつも目の前にあるもの。
地味で真面目で清楚な梨花はある些細なことから気狂いはじめる。
光と闇は紙一重。
しかし、彼女が闇に沈んだのは、銀行員になってからではない。生まれ育った環境から、その根源が描かれており、より物語に引き込まれて行く。
初めは些細な可愛らしい過ちも、時間と共に深海へ落ちて行く。
人間の弱さとか罪の生まれ方を感じる映画。

時代背景も伝わったし、キャスティングが絶妙でした。