ガリガリ亭カリカリ

かえるのうた/援助交際物語 したがるオンナたちのガリガリ亭カリカリのレビュー・感想・評価

5.0
超絶最高ハッピーエンドが凄すぎる。たとえば「ハッピーエンド」と辞書で引いて、この映画が凡例として挙げられることに誰が文句を付けられようか。あんなことはあり得ないと分かっていながらも、この物語があのラストを迎える/迎えてくれることのエモさ。ほとんど反則で、しかしこんなことされたら泣いてしまうじゃないか。映画最高じゃん!!となった。

ショット、アングル、これらも的確で、特に長回しのお手本のような配置には脱帽、しかし巧さよりもエモさとキュートさで推進していることが何よりも素敵。木造古アパートの撮り方、鬼ウマイ。モブキャラの顔に全然寄らないのも良すぎる。

台詞(発話?)の緩急も心地良く、ぬあー映画の台詞と発話だあーとずっと楽しかった。間が絶妙すぎる。
序盤、漫画喫茶での主人公の言動や行動でもう全部が分かるし、かわいい。「か〜え〜して〜よ〜〜お〜〜」かわいい。漫画読みながら流した嗚咽が、その後のシーンで喘ぎ声とリンクするの、アソビがかわいい。当然、中盤のダンスシーンもめっちゃいい。あと彼氏、たった一つの名前を繰り返すだけなのに胸を締め付ける名演アリ。

ラスト手前にある映画的マジック、俺はそっちの方でもだいぶ泣きそうになって、いやすげえかよ!!となりながら、主人公の人生や気持ちを考えると……
泣ける泣ける書くのは下品かもしれないが、ホントに"泣ける〜〜"という気持ちで一杯であります。