ネズミツオ

愛しのジェニファーのネズミツオのレビュー・感想・評価

愛しのジェニファー(2005年製作の映画)
3.8
顔は醜いけど身体は普通と変わらないジェニファーという名の女性を助けた刑事が彼女の魅力に憑りつかれていく巨匠ダリオ・アルジェント監督のTV短編映画。魔性の女か?呪いか?口が聞けず猫のようにじゃれついてくるジェニファー。本能の赴くまま男の身体を欲しがり、生肉を貪る獣を思わせる面と彼女に翻弄され自我が崩壊してしまう男はさしずめ逆ペット化といった虚しいもの。緊迫感をタイトな尺に上手く凝縮していて、血みどろ効果や特殊メイクもTVとは思えないハイクオリティーなレベルで見ごたえ十分。それにしてもエロチックな描写が多いような…。人間顔の造りで良し悪しは判断出来ないけど、何を考えているか分からないのは不安ですよね。Goblinのクラウディオ・シモネッティが奏でるララバイと躍動感たっぷりなオーケストレーションはやはりアルジェント作品にマッチしています。ジェニファーと鉢合わせする刑事家族のくだりがほぼ『E.T.』と同じで失笑。2016年11月20日(日)鑑賞。
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