尿道流れ者

劇場版 テレクラキャノンボール2013の尿道流れ者のレビュー・感想・評価

4.2
男たちは北海道という母なる大地を駆け回り、女を捕まえハメていく。その内容によってポイントを獲得し、さらに目的地に到着する早さもポイントに加算され、その総合点で優勝が決まる。そんな下衆い競技だが、みんな本気で戦いは熱い。レスリングのかわりにオリンピック競技になる日も遠くはなさそうだ。

性行為が本来の目的を果たす手段という枠を超えて、手段自体が楽しみになり、売り物になり、時にはファッションにもなった。男たちが乗る車やバイクも移動手段の枠を超え、移動の困難を取り払うのに役立った後は、移動という手段自体が楽しみになった。
ただそれらは楽しいだけではなく怖ろしさもある。レースの道中1人は事故に遭いかけるし、肝心の性行為ではみんな事故にあっている。しかし、その事故の危険な匂いのなかで生きてるという実感がわく。その生きている姿がすごく面白い。館内が大爆笑で観たのは初めての経験だった。

やるかやらないかならやる方が良いというのがこの映画の教訓なのだが、なによりもただただ笑えて、何となく気が晴れて元気になるというのがこの映画の素晴らしいところ。人生ってのはガンジス川に飛び込んだか飛び込んで無いかなんだよ。summer,2013というテロップにやられっぱなしだった。