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Slow Torture Puke Chamber(原題)の消費者のレビュー・感想・評価

3.8
・ジャンル
ヴォミットゴア

・あらすじ
神経性過食症の悪化に伴い凄惨な幻覚に襲われ自ら命を断った娼婦でポルノ女優のアンジェラ
死して地獄へと向かう中でも尚、続いた幻覚で目にしてきた同業者達の倒錯した惨い性愛はやがて自身の記憶と混濁していき自分が何者なのかさえ曖昧になっていき…

・感想
ルシファー・ヴァレンタイン監督の打ち立てたサブジャンル、Vomit Gore(嘔吐ゴア)の3部作の特典作品を除くと最終作となった作品

前作から映画としての見やすさが増し、放尿やゴア描写の異常性もパワーアップしていたけど今作はそれらを維持した上でよりタブー性の強い描写も終盤観られてなかなかだった(妊婦の腹部をズタズタに切り裂き胎児を取り上げ喰らっては嘔吐するのを繰り返した末に死姦や四肢切断、更にミキサーへと放り込み血混じりの嘔吐とミックスしたり…)
生きたコオロギをケーキに乗せられて食べる場面も昆虫食を見慣れてない人には大分キツそう…w
前作ではクモ挿入もあったし大分バッキーみが…w

またエロやゴア、不快描写以外でも前半で挿入されたバービー人形とピンナップモデルを対比する様に映し出した後にポルノ女優の姿を流す、という人生の転落をよりグロテスクに強調した場面も本シリーズならではの感性を感じた

音楽においてもアナログホラーやダークなネットミームを思わせる様なピアノの逆再生から叫び声に繋いだり、ドローンドゥーム的な劇伴だったり、エグいプレイの最中に子供の声をバックで流したり、と過去作と同様に悪趣味さが刺さった

そういったえげつない世界観が持ち味ではあるものの個人的によりシリーズ通して印象的だったのは壊れた心の描き方だったり…
単にイカれた作品として扱うのには勿体無い良さ、というのがそこにあったと思う
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