このレビューはネタバレを含みます
現代に生きている自分としては西部で生きていくだけで大変だと思うのに、今作の主演の男女のドラマは重くて暗い。
婚約者との娘がいたなら尚更待つべきだと思うがジェーンは待てなかった。ああすればよかった、こうすればよかったと言うのは野暮かも知れない。人にはそれぞれのドラマがあるし、こういうすれ違いのドラマもあろう。
「コールド マウンテン」のレニー・ゼルウィガーみたいな人が側にいれば待ったのだろうなあ。
ラストの対決まで過去の回想を織り交ぜながらひたすら暗いドラマが展開される。かつての恋人たちはお互いの人生に何が起こったかを確認し合い、男はもう会うことすら叶わない娘の死を悲しみ、二人は敵に対しての怒りを燃えあがらせる。
仕掛けた罠による業火とともに戦いの口火が切られ思わず身を乗り出すが、肝心の銃撃戦が暗くていまいち何が起こっているのかわからない。ただでさえ銃撃戦の少ない作品なのだから、ここはきっちり見せて欲しかったなあ。
ユアン・マクレガーが珍しく極悪人を演じているのだが、男にさっさととどめを刺して、隠れているジェーンごと家焼けば終わるのに意外とぬるい極悪人だったね。
そしてあれだけ重くて暗かった物語は、実は生きていた娘と大量の賞金をゲットして超絶ハッピーエンドを迎えるのだった。あの罠の効果は抜群だったね!
いや、どっちかが死ぬとか全滅とか見たかったわけではないんだけどね。なんだかなあ。