イチロヲ

スヌーピーのバレンタイン/だいすきよ ちゃーりー・ぶらうんのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.5
バレンタインデーに胸を躍らせる子供たちが、学校内でメッセージ交換会を開催する。チャールズ・M・シュルツ著「ピーナッツ」のアニメ・シリーズ第13作目(初期の単発放映時)。筆者は谷啓版の音源で鑑賞。

本作では、バレンタインカードを待ちわびるチャーリーのジタバタ模様と、女性教師を慕っているライナスの片思い劇場が同時進行。日本国内では、本エピソードのテレビ初放映に合わせて、商業的な意味でのバレンタインデーが定着する。

教室での交換会が始まると、誰からも相手にされないチャーリーが沈黙したまま椅子に座り、女子グループが「あいつ、キモくない?」とヒソヒソ話を展開。学内で孤立した経験のある諸兄ならば、身につまされるであろう場面が連発する。

終局に入ると、「自分のことを気掛かりにしてくれている人がいるだけでも、十分にありがたいことである」というチャーリー流の幸福論が説かれる。とにかく、学生時代の筆者自身との重複が半端なく、チャーリーへの感情移入が促される。
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