Fugaziのドキュメンタリーを見て、VHSテープを巻き戻せのデビッドRockネルソンにやられた流れでアウトサイダー系のこの映画をチョイスしましたが最高でした。
多分フィンランド製ドキュメンタリー映画というものを初めて見ましたが、この作品は品質がすごく良くてドラマも出演者のキャラクターも立っているし、説教臭くもなく、お涙頂戴でもなく、綺麗すぎず汚すぎずバランスの良いドキュメンタリーで最後まで楽しく見れました。
特に気に入ったところはバンドメンバー同士の喧嘩後のシーンです。
バンドのボーカル、カリの風貌がどことなくトムウェイツに似ていることもあってか、喧嘩した二人が別室で爪を切ってもらっている時の雰囲気がロック大好きなジム・ジャームッシュ映画の異質感漂うスタイリッシュさを彷彿とさせいい絵になってました。
そんな彼らは基本的にかっこよく、またチャーミングでパワフルです。
私の経験してきたコミュニケーション方法という視点では、彼らの他人への交流はぎこちなく感じたりもするんですが、実際は全然そんなことはなくて霊長類の人間として原初的でワイルドながら優しいタッチにも見えるし、人間という種の洗練されたスキルを使いこなした知的で冷静な交信にも見えて勉強にもなりました。
そんな彼らの発言や姿勢を見ているだけで元気をもらえる良い映画でした。
何故か傑作ドキュメンタリーのアンヴィルをまた見たくなった
